救いはないけどウィットはある―ロバート・アルトマン節はまだまだ健在。老獪この上なし(個人的に言えば、『ショート・カッツ』や『Ｍ★Ａ★Ｓ★Ｈ』の時よりキレてるぜ、このジイさん)。

いや、しかし。それにしてもリヴ・タイラーだよ、リヴ・タイラー。おすぎ曰く「男に抱っこされるハリウッド唯一の大物アクトレス」リヴ・タイラー。

しかし、それにしても、アルトマンをここまで本気にさせるとは！

確かにジュリアン・ムーアもスゴかった、凄まじい怪演だったさ。けど、『ジュエルに気をつけろ』でキャメロン・ディアスも真っ青のオナペット＝悪女を演じ、映画界最強のＭＦ(ムービー・ファンタジスタ！)ベルナルド・ベルトルッチにイタリア回帰作『魅せられて』を撮らせ、おまけに『ロード・オブ・ザ・リング』でトップ・アクター街道まっしぐらと来たもんだ(言い過ぎか？)。なんか、ぼくらの‘永遠のミューズ’リヴ・タイラーがどんどん遠くなってしまうようで、悲しくもあるけれど･･･いや、涙は今度にしよう。

リヴ・タイラーがロックンロール・スターになるその日まで。