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[コメント] チャップリンの殺人狂時代(1947/米)

かつての自分を脱ぎ捨てたチャーリー。悲劇・喜劇そしてスリラーとして一級品の作品はそうはない。殺人を間接的に、そして喜劇タッチで。これにはサスペンスの神様アルフレッド・ヒッチコック監督もさすがに脱帽。
モモ★ラッチ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







笑いどころーピアノのシーン(あのおばあちゃん、最高。チャーリーがまたカメラ目線をしています)、マーサ・レイとの絡み殆ど、未亡人に言い寄るところ。

ヒッチを唸らせたところーエンデュミオンのとき、チャーリーが変装するごとに表れる車輪のシークエンス。

ゾクッとさせられたところーエンデュミオンのときのその翌日のチャーリーの行動、冒頭の焼却炉。

殺人シーン(既遂)は全く映さず象徴させるだけ、逆に殺人シーン(未遂)は喜劇的に。これじゃあ、ヒッチも脱帽せざるを得ませんな。チャーリーさん、いまさら言うのもなんですが、あんた、天才だよ。

でも本当の妻子の元へ帰ったときに見せる悲しそうな表情は、とても演技には見えない。

ところで、この映画でチャーリーのする「仕事」は全く割に合いませんな。気も使わなければならないし、嘘も上手でないといけない。普通に働いた方がずっと楽だと思う僕は、怠け者です。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (4 人)RED DANCER[*] ナッシュ13[*] chokobo[*] KADAGIO

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