[コメント] I am Sam アイ・アム・サム(2001/米)
ショーン・ペンの俳優としての戦いと勝敗。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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今回のショーン・ペン、台詞にも登場する『クレイマー・クレイマー』そして『レインマン』のダスティン・ホフマンに対する挑戦的な意味合いを見受けることができます。
が、ことストーリーに関して言うと、勝利とは言い切れなかった感じを受けました。もちろん負けてはいないのですが、後半で展開のメインが裁判に移っていくことにより、話の抑揚がつく反面、サムとルーシーへの感情移入が少々薄れていってしまったんです。サムとルーシー、サムとリタ、二つの主題のバランスが同じ過ぎたのかな。
僕の最も好きなのが、「夜中に何度も里親の家を抜け出して、サムに会いに行くルーシー」だっただけに、この方向であと1歩離れた親子の愛情に突っ込んでくれたら嬉しかったなと思います。
しかしながら演技に関して言えば、完全にショーン・ペンの勝利。
一番驚いたのは、弁護士リタがサムにスーツを着せるシーン。この時彼に求められたのは「知的障害者でありながら、スーツを着たら健常者のように見えるサム」「健常者のように見えながらも、スーツを着ただけなので中身はいつも通りのサム」。そしてこの条件をクリアした上で、我々観客に「お、サムスーツ着たらシッカリしてそうじゃん」と思わせなくてはならなかったんです。ただの「サム」ではなく、当然「ショーン・ペン」でもない演技、彼のそれは完璧に成功していたと思います。凄いもの見せてもらったな、という感じ。
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