「時間は明確な悪意を持って…」とか、「永遠とか心とか魂とか言うものが何処にあるか、判った気がした」とか、凄まじい破壊力を持った暴言を大声で口の端に昇らせられる、この青臭さはひとつの財産だなあ、とは前作から思っていたのだ。ラブロマンスに移行したのは全くもって正解であり、余計なＳＦ風味は極力とどめておくに越したことはないと。

でも、光線の目映い差し込みとか、背景のパラノイアックな描き込みとかといった、すでにパターンと化してしまったようなテクが、いつの間にか快感に変わってしまったのは事実だ。山崎まさよしのナンバーがメイン音源に乱入してきたときは正直鳥肌が立った。

そして気づいた。新海監督はミュージッククリップをやるべきであると。

…って結論が間違ってますか？