仮想現実の、どことなく不可思議な雰囲気が好きだったので、いわゆるマトリックス的な場を舞台にしたシーンが激減してしまったのが残念（最初の方に出てきた地下鉄駅のシーンくらいか）。ザイオンでの対センティネル戦闘シーン、良かったですか？金かかってるのはよくわかったけど、スターウォーズその他から特にイノベートも感じられず、自分は少々退屈でした。

突き放したようなラストは嫌いじゃないです。大別すると、「広げた大風呂敷をきちんと畳めなかった」という評と、「よくわからんかった」という感想があるみたいですね。整理できてないのか、単に説明不足なのか。自分の印象はその中間かなぁ。たぶん、整理はそれなりにできてるんじゃないかと思うんだけど、どうもその整理の仕方が中途半端で、しかもどこがどう中途半端なのかイマイチ消化できない。そんな心地悪さ。

ネオは、機械との取引により、スミスを倒すことで人間を延命させると同時に、人間を管理し続けようとする機械の手助けもしてしまう結果となった。そのことをどう総括するのか。少なくともその点については、もっとわかりやすい解釈を示す説明責任があったような気がする。「愛」がどうの、とかはどうでもいいけど。

それから、最期ネオはどうなったのか。「夜空のお星様になった」とか「真っ白な灰になった」とかそんなんでもいいから、もう少し格好つけて欲しかったなあ。