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[コメント] アヒルと鴨のコインロッカー(2006/日)

本屋のバイト娘にやや萌え。(2007.08.04原作を読んでの追記→)
林田乃丞

 自分が埼玉という中途半端な土地に育ったこともあってか、方言を話す女のコには自動的に萌えてしまう。仙台には行ったことがないのだけれど、東北弁というとボソボソと聞き取りにくい言葉というイメージがあって、この映画に出てくる本屋のバイト娘の快活な東北弁が何とも新鮮だった。うはーカワイイじゃんすか!と思いました。

 あと、ブータン人留学生の話が泣けた。★4。

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▼追記:原作を読んで

 元来の読書家ではないので映画を見たあとに原作を読むことが多い。『GO』もそうだったし『ローレライ』ほか福井作品や『イン・ザ・プール』もそうだった。その感想は作品によって実に様々で、「ここ端折ったら意味ねーだろ!」と憤ったり、「ここを膨らましてこう展開するかぁ」などと物知り顔で感心に耽ったりと、勝手なものだ。

 さて、『アヒルと鴨のコインロッカー』である。

 Masterさんもおっしゃるように、原作の空気感という意味ではほとんど完璧に再現していることに驚いた。もとい、私の場合は映画が先なのだから「再現」という言葉はあまり適切ではなく、頁を繰りながら私の頭の中で喋り、動き回るのは明らかに濱田岳と瑛太であり、ハロバイ関だったのだ。

 また、この物語のキモとなっている叙述トリックについてもそのトリックの魅力を余すところなく映像化しているし、動物園での写真やディランのCDなんかのガジェットは映像メディアならではの強力な伏線として機能していた。脚色を担当した両氏の力量と原作に対する誠意には敬服するしかない。ありていに言えば、すごく「ちゃんと」映画化した作品だという印象を持った。

 今、公開される映画の多くが原作付きで、オリジナル脚本の作品が少なくなっていることが問題視されているという話を聞く。だが、この作品のように原作を「ちゃんと」映像化するのであれば、ひとりの観客として原作本を読んだときの満足感も得られるし、歓迎したい部分も決して少なくないと思った。

 余談。

 原作には方言は一切登場しなかったが、映画に出てきたあの本屋のバイト娘に、あの感じで原作にあったようなあんな生々しい話をされたらと思うと殊更ドキドキしてしまうね。

(評価:★4)

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