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[コメント] キサラギ(2007/日)

出色のミステリ調ワンシチュエーション・コメディである事は間違いない。最後に余計な事しなきゃ完璧だったのに。
Master

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







もともと舞台用のシナリオ(「48BLUES」の2003年公演)を映画用にリライトしているそうで、完成度はとても高い。複数回の鑑賞にも堪えうるものになっていると思う。5人の「正体」を知った上で観ると、また違った面白さが出てくるのではなかろうか。

また演者もそれぞれ曲者というか、芸達者が揃っているので、最後までは楽しく観ていられた。

そう、最後までは。

最後の最後で、余計なサービス精神を出してしまったために、優が良にもしくはA+がAに化けてしまうのである。具体的には如月ミキの「実体」を映像に出してから、ラストシーンで宍戸錠が出るまでのくだりである。歌もいらないし、ダンスもいらないし、宍戸錠の出演もいらない。宍戸錠を出すために如月ミキ役にわざわざ声優を起用して、出演陣にいわゆる「オタ芸」までさせているようだが、このせいでかなり落胆。個人的なオタ芸嫌いもあるが、「真実はそれぞれの主観にしかない(納得できる結論で納得するしかない)」とまで言わせておいて、その流れを否定するような事をする必要はないだろう。まさに蛇足で非常にもったいなかった。

ただ、これは枝葉末節なので、評価に過大な影響を与えるものではないと考え、この評価とした。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (4 人)tkcrows[*] ペペロンチーノ[*] 林田乃丞[*] セント[*]

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