[コメント] アンストッパブル(2010/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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“頭を使わずに楽しめる”エンタテインメント超大作のはずなのに、 脚本が雑なせいで「え?なんで?なんで?」の連続で頭が疲れました。
お話を転がす上で、作り手たちはまず観客の注意力が散漫になるような 描写や設定は徹底的に排除すべきだけど、 この映画は徹頭徹尾理屈の通らないエピソードやキャラクターが頻出するんですよね。
一番謎に思ったのは、あの暴走列車を止める最後の手段。
おい!飛び乗ってブレーキかけるだけかい!最初っからそうしろよ!てことじゃないですか? しかも、中盤でそれとまったく同じ方法で止めようとして失敗してるわけだし。 あれはなんですかね?気合の問題ですかね?そこにちゃんとした理屈を用意してほしいんですよ。
たとえば、クリス・パインの乗ってる列車が逆方向から引っ張ってスピードが落ちたから なんとか飛び移ることに成功した、とかさ。 最後、デンゼル・ワシントンはただ雄叫びあげてるだけだからね。 やつが途中えっちらほっちら頑張ってかけた車両ごとのブレーキも あの描写じゃ減速の大した役にたっていないてことになっちゃうよ。
あと、キャラクターがみんな自分勝手、というか ことごとく愛せないやつばっかですね。
クリス・パインが「この仕事好きになりかけてたのに」とかクライマックス前に言うんだけど、 どこにそんなエピソードがあったんだよ!おまえ仕事そっちのけでケイタイで話してばっかやんけ!
デンゼル・ワシントンとの「ベテランvsルーキー」の二項対立も中途半端。 結構最初からそこそこ仲いいんだもん。だから、対立からの共闘という バディムービーお約束の快感がとても薄い。
あの黒人女性、なんて名前だっけ?忘れましたけど、あいつ結局何もしてないじゃん。 そもそもあいつが「列車を脱線させましょう」て言ってたのに、 それが失敗したときに「ほら!いわんこっちゃない!」って、、おい! 『アポロ13』のエド・ハリスを見習え!
あと、元々の原因つくったやつら。呑気にテレビみてんじゃねえよ。 当然、こんなやつらソッコーで警察の取り調べでしょ。ふつう。
というわけで、僕にとっては、文字通り「乗れない」映画でした。おわり。
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