前田亜季の映画ファンのコメント
けにろんのコメント |
バトル・ロワイアル(2000/日) | たけしが子供王様なリアル世界との差異を圧倒的上位から冷笑気味に裁断しつつ、生な中年の侘びを感じさせる辺りの新味と、ガキのサバイバルごっこに結構熱く燃える深作の野暮天な実直が直線でシンクロするのが「格」を感じさせずにおかない 微妙作。 | [投票] | |
学校の怪談2 GAKKOU NO KWAIDAN(1996/日) | ベタだが明快な骨子があった1作目に比べ、全く練られてないとしか言いようのない脚本がうんざり。明らかに興行事情にかまけた怠惰な仕事。お化けも新味無く、辛うじてのベタ強度を持った岸田今日子がいなけりゃ救いようもなかった。可愛げがないんだよ。 | [投票] | |
ガメラ2 レギオン襲来(1996/日) | 細部で伊藤の政治性・樋口の画心・金子のミニスカ趣味がせめぎ合い予断を許さないし、毎度臨死まで痛めつけられるガメラの超M本質は外してないが、レギオンが凡庸。そのバトルは何故か「ドラゴンボール」めいて元気玉まんまの決着は点睛を欠く。 | [投票(1)] | |
茜色に焼かれる(2021/日) | 生き難い世の中に何故と問いかけても解は見出せず、自分を騙し家族に嘘を吐いても生きていくしかない。二律背反の生き様を母であり女である実存として体現する尾野の圧倒と全ての負を背負い込む片山の透徹。悪意の品評会めいた建て付けは疑問だが。 | [投票(1)] | |
次郎長三国志(2008/日) | 口跡のいい役者たちの小粋で気っ風のいい台詞の応酬。それはそれで心地よいが前作にも増してのベタ演出には少なからずがっかり。ただ、役を配する悦びに充ち充ちている。挙げていきゃあ、北村・温水・木村・竹内・高岡…まあキリねえや! | [投票(3)] | |
ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒(1999/日) | 怪獣が当たり前のように日常に介在するパラレルな世界観が序盤の渋谷壊滅には文句無くあり意表を突く。しかし、恨みとか復讐とかの、どうしようもなく日本的な情緒が物語に投入されてくるにつれ失望感に覆われる。何でも説明しようとするからダメなのだ。 | [投票(1)] | |
バトル・ロワイアルII 鎮魂歌〈レクイエム〉(2003/日) | 家畜小屋の革命思想の浅薄さが薄ら寒い。中途半端な反米論はファションなのか?某映画を真似した弾着を用いぬCG処理の軽さや自己模倣を繰り返すたけしをまんまトレースした力には脱力。とっとと親爺の名をクレジットから外すのが供養であろう。 | [投票(10)] | |
リンダ リンダ リンダ(2005/日) | シラケ感が抑制を与えガールズバンド的一生懸命的ダサさを相殺した点は買うが、仮初めにも、それは熱い思いと化学反応を起こし何かに転化するべきで、こうも並列配置に終わったのでは限界を感じたりもする。尚、ベースの関根史織ちゃんはええですな。 | [投票(2)] | |
一度も撃ってません(2019/日) | マジとシャレの均衡線上を行き来する丸山脚本を滋味が馴れ合いを辛うじて封殺した老人同窓会が演じるメタ構造がスリリング。俺たちは決して安穏に終わらぬという決意の表明が彼方にいる原田への連帯に繋がる。犇めき合うバーの人捌きなど撮影もいい。 | [投票(5)] |