★3 | 心が叫びたがってるんだ。(2015/日) | 発端と結末のアンバランスさが座り心地を悪くする。王子様話で最初から浮きまくっているヒロインを肯定するならばそこから脱出する「浮き」の終焉で話を閉じるあたりでいい。生臭い女のニオイを発するにはまだ早いだろう。野球部男の純朴な心持ちがなければ単なる俗人の爛れた関係物語にまで暴走してしまうのだ。こんな若者たちでは愛せない。 | [投票(1)] |
★1 | アリスとテレスのまぼろし工場(2023/日) | 凄まじい嫌悪感。この監督は大人と男が大嫌いで、この色情に餓えた美少女たちにより勃起を促したあと、都合のいい男を楯にして自分たちは生き延びようとする、とんでもない女どものアジテーターなんだろう。そういう部分を度外視すれば岡田の最高傑作だが、所詮ランバ・ラルをコケにする反マッチョ軍団の総帥。その承認欲求など認めるお人好しではない。 | [投票] |
★3 | 暗黒女子(2016/日) | 岡田麿里って畢竟アニメ脚本家なのだなぁ、と当たり前のことに気がつく。現実の少女にある魅力を押し広げ増量することはできても、もともとないタイプの特徴をもって少女の花を咲かせることができるのは二次元の世界だけだ。 [review] | [投票] |
★5 | 空の青さを知る人よ(2019/日) | 「♪青春とは、人生のひとつの季節ではない。心の在り方をいう」なんて嫌味な歌がある。嘘つけ。人生の冬になって自分の欲求のままに飛び回ってるのは松平健だけだ。春が輝くのは過ぎた季節だからであり、そのただなかにいる者は振り返らずただ奔走するのだ。 [review] | [投票] |
★4 | 泣きたい私は猫をかぶる(2020/日) | 可愛い話。ただ、波風を立てずに自分のバリケード内に厄介になる事をしまい込み、自分は自分流に笑いに変えるのが常道、というヒロインの処世術を思えば、ほのぼのなんかはしちゃいけないのだが。そこが実に甘酸っぱく味わえるからといって…。だが、猫世界のほうは些か冗長だったのが残念。べつにこれは異世界ファンタジーである必要はないのだから。 | [投票(1)] |
★4 | さよならの朝に約束の花をかざろう(2018/日) | 俗っぽいファンタジー設定の意味をきちんと解き明かすなどさすがとは感じる。処女長編監督にして誰に恥じるべくもない出来だが、惜しむらくは自分の創造した世界に溺れてしまったか結末がくどすぎる。残心の思いをもってラスト10分は切り捨てるべきだろう。 [review] | [投票] |
★4 | 惡の華(2019/日) | 行動・言動には青臭さがあるものの、通俗映画で真摯なマゾヒズムを描いて嘲笑に堕ちず、シリアスに通す物語づくりは尊敬できる。岡田麿里脚本は過剰なセリフでアニメ臭さがまだ残るのはご愛敬。青春の痛みは表現できており、「変態」を青春の一季節で少年少女が抱く反逆心の発露として描き、冷徹に表現するチカラは現代作家のものだ。 | [投票(2)] |