稲野和子の映画ファンのコメント
| 赤い戦車のコメント |
| 御用牙 かみそり半蔵地獄責め(1973/日) | 終盤、納屋の内部の暗い人影と外部の町奉行たちを明るく照らして縦構図で収めたカットなど宮川一夫の仕事はここでも見応えがある。また、こんな漫画的キャラを違和感なく演じられる勝新の魅力。B級を突き抜けた傑作、とは思わん小ぢんまりとした出来だが、退屈はしない。 | [投票] | |
| 四谷怪談 お岩の亡霊(1969/日) | 怪奇というよりはまるで実録犯罪ものを観ているかのような陰惨さが漂う。物陰からの覗きの視点の多用と相俟って小平の殺害シーンや酒屋での語らいなど、観てはいけないものを観ているような感覚に襲われる。佐藤慶の徹底した現実主義な伊右衛門像は今までに観た四谷怪談の中では最も魅力的。最期まで幽霊に抗い生に執着する様が現代風でいい。ベストオブ伊右衛門ではないだろうか。 | [投票] | |
| 告白的女優論(1971/日) | 数多い「窃視」の視点、とんでもない位置からのショットが続く。カメラに肉薄する女優の顔、身体。映画的な機能にしっかり溶け込んだデカダン。 | [投票(1)] |