★4 | アッラァ神への畏れを他国民よりも格段に行動の指針にするとはいえ、ここにいるのはイランという土地に住む我々と同じ庶民である。告訴の応酬も、己の立場を優位にするために重ねられる偽言も、すべては愛する家族のためでありエゴとばかりは断ぜられない。それでもとことん騙し合いを続ける大人たちは、なんと子供たちを逆に傷つけすぎていることか。 (水那岐) | [投票(3)] |
★5 | 厭な映画である。人の心をいたぶるいやあな映画である。前作と違うのは、見なければいいと思った時間が極端に短かったところか。それだけ脚本が緻密でしっかりと書かれている。布を織る時の縦横の繊維が明瞭である。 [review] (セント) | [投票(6)] |
★5 | 離婚と板挟まれた子供を物語るかに見えた展開は老親介護に舵を切ってから幾何級数的に諸問題を包含しつつ次々新たな展開を迎える。一寸見たこと無い作劇のダイナミズム。それが一巡後に戻った所は最早戻れない場所でしかない。このニヒリズムこそがナウだ。 (けにろん) | [投票(2)] |
★4 | 日常はほ守らなければならないもので溢れているということ。つまり「真実を隠す」ことについての物語だ。家族のなかに介護、教育、宗教、経済格差といった価値要素を重層的に配置した脚本と、そこで起きる齟齬をたたみかけるように織り込んでゆく演出がみごと。 [review] (ぽんしゅう) | [投票(6)] |
★4 | リアリティのある設定、セリフが重い。とっさの判断で言わなかったこと、言ってしまったことで状況が変化していく様が素晴らしく面白い。いっそボケて話せなくなってしまった方が罪がないのか。愛の為という名目で、子供や弱い立場の者が傷つく現実がここにある。 (jollyjoker) | [投票(1)] |