★4 | ストーリー的には地味目でクラシカルな映画に見えますが、演出、カメラワーク等々一流のスタッフで製作されており、複雑で交錯する移民の歴史、そして何より女性の本質を論じる上で見どころが多い秀作となりました。 [review] (セント) | [投票(3)] |
★4 | 棄てた故国が十全な幸せを放逐して尚彼女の心を捉えるには描き方が足りぬとも思うが女心と何とかなのだと納得する。所詮男は女が本当は何考えてるかなんて解らん。一時の気の迷いも何十年か経ち淡い想い出と化するだろう。そういう醒めた幸福感に充ちている。 (けにろん) | [投票(3)] |
★4 | 言ってみれば月並みな都会論の映画でしかないのだが、主人公シアーシャ・ローナンの面持ちが作品自体を大いに持ち上げ得た「女優映画」となっている。どこか原節子を連想させる大陸的で頑なな仏頂面が、笑みをこぼすとき何と愛らしく弾けることとなるだろうか。髪型やメイクの活躍も含めて、完璧な'50年代風美女を演じる彼女は、あらゆる障害を排して咲き誇る笑顔を持つ。 (水那岐) | [投票(5)] |
★4 | 鎧のような分厚い緑色のコートが赤や黄色の軽快なワンピースへ変化する。それは、自由を獲得していく彼女の歩みの象徴だ。自由とは責任と孤独のことであり必ず迷いを伴うものだ。彼女を支えるのは「前進」という意思だ。毅然とした女性の笑顔を見るのは心地よい。 (ぽんしゅう) | [投票(3)] |