★4 | 企業総帥の段取り力は、遭遇する人々がいずれも都合よく奇行を競ってくれる酌量の空間を構成し、メタボに安んじて体を張らせて禁治産者の内面に肉薄しながらも実践倫理の枝葉末節なこだわりに収束してしまう。 [review] (disjunctive) | [投票(1)] |
★4 | 場がホアキン・フェニックス宅周辺に留まる序盤は「意思疎通不全」「治安最悪」「弱り目に祟り目」と面白三拍子が揃って特選喜劇の風格だが、帰省に出立するあたりから徐々に従来のアリ・アスター的想像力に収斂。頬杖をつく頻度も増してしまう。肥えても軽やかなホアキンの瞬発動作には花丸を進ぜたい。 (3819695) | [投票(2)] |
★4 | 息子以外の男は怪物、私以外の女は穢れ。母なる証明。 [review] (Soul Driver) | [投票(1)] |
★3 | 愛よりも憎しみを確かめあう仁義なき戦い。帰省って確かにそんなものなのかもしれない。罪悪感が現実認識を歪める信頼できない語り手の画面にその観察が乗せられて、全てが哀しくオモロな人生の比喩表現になる。そんな中で開陳されるホアキンの痴態が面白くないわけがなく、ネイサンの垂れ眉などナイスキャスティングなのだが、どうにも突き抜けず、「壮大な茶番走馬灯」の域を出ない。 [review] (DSCH) | [投票(2)] |
★3 | リンチが客を渦に飲み込んでいくのに対して、アスターは傍観させるに留まる。これを、何かの拍子に若いカップルが劇場に観に行ったとしよう。想像するだけでホラーだ。 65/100 (たろ) | [投票] |
★3 | 目眩くパラノイアな被虐ワールドが現出する序盤は有無を言わさぬ展開だが3章あたりから失速して終章ではグダグダになる。母親&童貞コンプレックスとのネタバレが直截に過ぎて底が知れる上に抗うことなく自我が消滅する様はアスターの正気さえ疑わせる。 (けにろん) | [投票(1)] |