★4 | 被写体となったオッサンらが心なしかノリノリになってしまう。あれがいい。静物画の遠近法で生活感のない点景となった人物がかえって徳を構成していて、点景であるがゆえに葛藤が形成されないことが語り手の好意に見える。 [review] (disjunctive) | [投票(3)] |
★4 | 怪異譚表現に於いてスラブ的・サイレント的な味わいという以上のもは大して無いのだが、農夫のあっさん集団への偏執や朝食時の婦人客の強固な目力や各種ノイズの底深い剣呑さとかがオリヴェイラ自身の意図や思惑とは乖離しよっぽどおっとろしくて蠱惑的。 (けにろん) | [投票(1)] |
★4 | 本作もノイズの映画。信じがたいような、誇張されたラジオのノイズと共に、主人公イザクは登場する。彼はノイズを纏う人なのだ。道路を走る大型車の音。葡萄畑を耕す鍬、或いは耕運機の音。農夫たちの歌声。 [review] (ゑぎ) | [投票(4)] |
★4 | 「動くはずのないものが動き、それを目にした者はその美しさに心を奪われる」すなわち、アンジェリカとは「映画」の化身である。ならば、愛すべき木偶坊に過ぎないと思われた青年は実のところ「観客」と「演出家」の似姿をその一身に分かち持ち、一筋縄ではいかない人格の像をにわかに結び始めるだろう。 (3819695) | [投票(2)] |