大曽根辰夫の映画ファンのコメント
婦系図(1962/日) |
お蔦を演じる万里昌代はいまいち台詞回しが宜しくないし、酒井教授役の千田是也も怒鳴ると何を云っているのかよく聞き取れないし、万里と木暮実千代を泣かせ過ぎるところも気になるし、と色々欠点も目につくのだが、もうそんなことがどうでも良くなる三隅演出の簡潔な美しさ。細かいカット割りが実に見事だ。 [review] (ゑぎ) | [投票(2)] | |
雷蔵のサポートよろしく万里昌代の健気が際立った佳作。短尺につき枝葉の筋は駆け足だが、さすが三隅、驚くべき暴力的な纏め方。 [review] (寒山拾得) | [投票] | |
義理と人情を秤にかけると男と男の不屈の物語が生まれ、恩と愛情を秤にかけると男と女の不朽の物語となる。前者は最後に血しぶきが飛び後者は涙を見る。この手の話しに心揺らぐ自分を再確認して安堵する。虚勢を張りつつ従順な万里昌代のお蔦が意地らしい。 (ぽんしゅう) | [投票(1)] |