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蕨野行〈わらびのこう〉 (2003/)

[Drama]
製作金蔵法義 / 伊藤満
監督恩地日出夫
脚本渡辺寿
原作村田喜代子
撮影上田正治
美術斎藤岩男
音楽猿谷紀郎
出演市原悦子 / 清水美那 / 石橋蓮司 / 瀬川哲也 / 左右田一平 / 中原ひとみ / 李麗仙 / 原知佐子 / 左時枝
あらすじ山深いその村は、数年に一度必ず凶作にみまわれた。雪が溶け春を迎えたころ、庄屋のお婆ヌイ(市原悦子)の様子がおかしいのに嫁のレン(清水美那)は気づいた。村には長年続けられてきた掟があった。六十齢を迎えた者は身分に関係なく家を出て、人里離れた蕨野と呼ばれる山中の野原に移り住むのだ。村との縁を半分切って老人たちは、そこで蕨を摘みながら自活する。それは食いぶちを減らし、凶作をのりきるための残酷な知恵だった。今年も、ヌイをはじめ、馬吉(石橋蓮司)、トセ(中原ひとみ)、マツ(李麗仙)ら八人の老人たちの、あの世とこの世の境界「蕨野」での過酷な生活が始まった。(124分/カラー/シネスコープ) (ぽんしゅう)[投票]
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全5 コメント>> 更新順 採点順 投票数順
★4ある村では身分に拘らず60歳になると、山の上に置き去りにされる。その、老人たちと家族との思いを、秀逸な映像と達者な俳優で日本の四季をもとに鮮烈に描いている。姥捨山の後日談とでも言おうか、人間の哀しみがしんしんと伝わりました。 (セント)[投票]
★3楢山節考』ほど切羽詰った感じがしないのは、蕨野が老人たちの集落である事と、食べ物を貰いに里へ下りてよいという決まりがあるからだろうか。が、どちらが良いかは、個人個人の考え方であろう。 [review] (青山実花)[投票]
★3「おばばよい、・・・ありつるか」、「ヌイよい、・・・したらよい」と淡々と繰り返される姑(市原悦子)と嫁(清水美那)の疎通が切ない。唄のようで、詩のようでもあり、呪文のようでもある。まさに、この世とあの世を行き来する心情の言霊のようだ。 (ぽんしゅう)[投票]
★2姥捨てを個人的な感傷と感慨でだけ捉えており、それを被害と感ずる他者の存在など顧みない映画。一緒になって感動するのは難しい(含「イヴァン・イリイチの死」のネタバレ)。 [review] (寒山拾得)[投票]
★2方言と文語による台詞を理解するのが大変だし、崇高過ぎるテーマは大人の寓話を通り越してホラーにすら見える。市原悦子は久し振りに入魂の演技で底力を感じるし、中原ひとみ石橋蓮司李麗仙左時枝ら平均年齢の高いキャストも、さすがと唸らせてくれる。山形の美しい四季を捉えた映像はまさに芸術の域。['05.1.23高槻松竹セントラル] (直人)[投票]
Ratings
5点1人*
4点1人*
3点3人***
2点2人**
1点0人
7人平均 ★3.1(* = 1)

[この映画が好きな人]

POV
映画で日本の旅をする (TOBBY)[投票(11)]
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