★4 | 見事な画面造型。新聞社や監獄のセットもよく出来ている。撮影も三橋達也が平田昭彦、中丸忠雄と3人で会話する場面の光の回り等第一級だ。また、ラスト近くの柱を背にした司葉子とのやりとりや、度々登場する列車のカット等、抜群の縦構図が随所にあり、ハードな内容を組織することに実に効果的に使われていて感心する。 (ゑぎ) | [投票(3)] |
★4 | 『妻は告白する』に先駆け実在手記を下敷きにした井手雅人脚本を鈴木英夫が冷徹演出。社会派ミステリとしてけして珍しく無い展開帰結だが、三橋達也演じるシニカルな主人公像は同年の『悪い奴ほどよく眠る』より数段先進的現実的で魅力的。 [review] (町田) | [投票] |
★4 | 女の扱いがここまでひどい男というのも久々に見た。そして、ここまでクールで恐ろしい女も久々に見た。脇役の人々も個性的だし影の使い方は巧みだし、なんと言っても [review] (tredair) | [投票] |
★3 | 三橋達也を動かして、そのリアクションで周囲を描く。事件は脇役に追いやられ複雑な深みは犠牲になるが、三橋という名の旨みは十分に抽出されている。 (shiono) | [投票] |
★3 | 悪の根源へと本能的に突き進む三宅(三橋達也)の熱気と、彼が奔走する背景としてのクールで硬質な風景のギャップが生み出す緊張感が心地よい。そして、頻繁に写し出される鉄道は、もの言わぬ大衆として日々をやり過ごす生活者たちの象徴に見える。 (ぽんしゅう) | [投票] |