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けにろんさんのお気に入りあらすじ

忘れられた人々(1950/メキシコ)★5 メキシコシティのスラム街を舞台とした、愛に飢えた貧しい少年たちの救いようのない物語。「現実に忠実な映画」を撮りたかったブニュエルは、すでに撮影時から「それを良しとしないメキシコ人スタッフ」ともめたらしく、当地での公開後にはマスコミからもずいぶん叩かれたらしい。「お前は、33条(好ましくない外国人を国外追放する条項)適用だ。メキシコを侮辱しに来たガチュウピン(スペイン本国生まれのスパニッシュに対する蔑称)め!」とまで言われ、その波はメキシコだけでは留まらなかったとのこと。が、最終的にはカンヌ映画祭最優秀監督賞と国際批評家賞を得て国際舞台への復帰を果たす、記念碑的作品となる。現在においても強烈な、負け犬たちの81分。 (tredair)[投票(1)]
(秘)女郎責め地獄(1973/日)★4 その女郎(中川梨絵)、抱いた男が三人死んだ。一人は女の腹の上。次の男は辻斬で、そして最後は流行りの病。ついたあだ名は死神おせん。一流どころの吉原から、落ちて流れて裏見世で、今じゃ客待つ立ちんぼう。ひときは映える美貌でも、噂を恐れて客はなし。そんなおせんに男がひとり。名前は富蔵(高橋明)、博打打。けちなイカサマ遊び人。切っても切れない腐れ縁。ある日、おせんが見た光。心中未遂のさらされ女、お蝶(山科ゆり)の綺麗な目の光。恋しい男と結ばれぬ、定めの恩讐の彼方から、またも男が現れる。女を抱けないその男、人形使いの梅吉(堂下繁)が、おせんを抱きにやってきた。日活ロマンポルノ(77分/カラー/ワイド) (ぽんしゅう)[投票(3)]
死んでもいい(1992/日)★4 東京駅を起点に山の手地帯を一直線に西へと伸びる中央線。風景が一変し山あいに入ると終着駅の山梨県大月はすぐだ。平野(永瀬正敏)は、その駅に降り立つ。どしゃ降りの雨の中、駅頭で一瞬交錯した女、名美(大竹しのぶ)。赤い傘に吸い寄せられるように、平野はその人妻の後を追う。名美は夫(室田日出男)が営む小さな不動産屋で働いている。仕事一筋だが、歳の離れた名美に対して子供が甘えるような優しさで接する夫。そんな生活に不満を抱くわけでもなく、黙って従うかのように暮らしていた。平野はその不動産屋に職を求める。生活のためではない。この青年もまた、名美の不思議な魅力に捕りつかれたのである。 (ぽんしゅう)[投票(1)]
雁の寺(1962/日)★3 見事な雁の襖絵がある京都の由緒ある寺。その襖絵を描いた絵師(鴈治郎)がある日突然、ポックリ亡くなってしまう。寺の住職は戒律に反すると知りながら、その絵師の愛人(文子タン)を強引な方法で引き継ぐ。自分の寺に住まわせて夫婦同然の暮らしを始める。寺の小坊主(高見国一)は、住職のキビシイ愛の鞭を受けながら、僧侶の修行を続けていたが、夜ごとの住職とその愛人の「あっはんうっふん」の気配に煩悩がムクムク湧き出るバカリ。思わず、硯を擦る手に異様に力がこもって、「ごぉ〜〜し!ごぉ〜〜しっ!!」と擦り上げるのだった!しかも、ナンダカ奥様ったら自分を誘惑しているカンジ!?その眼はナニ??あ、あ、イケマセン!奥様ぁ〜〜 [more] (ボイス母)[投票(2)]
裸足のピクニック(1993/日)★2 平凡な女子高生・鈴木純子(芹川砂織)は、ある日たまたま借りた定期券でのキセル乗車がバレてしまった。取り調べから逃げ出した純子は、長いこと会っていない祖母のところに駆け込むが、その祖母はちょうど亡くなったところだった。おまけに遺骨を受け取って家族で帰る途中、乗っていた車が交通事故に遭ってしまう…。キセル乗車発覚をきっかけとして、純子がどんどん不幸な境遇に陥っていく有様を描いたブラックコメディ。[92分/カラー/スタンダード] [more] (Yasu)[投票(1)]
キャット・ピープル(1981/米)★2 両親の奇怪の死によって引き裂かれた兄ポール(マルコム・マクダウェル)と妹アリーナ(ナスターシャ・キンスキー)は久々の再会を喜んでいた。その夜遅く、街中で1人の娼婦が殺され、体にはまるで獣に掻きむしられたかのような傷が残っていた。翌朝、動物園にはイラだつ黒豹がいた。その豹に魅了されたアリーナは檻の前に釘づけとなる。そんなアリーナに惹かれた園長のオリバー(ジョン・ハード)は彼女を従業員として招き入れ、徐々に、そして気づかぬうちにお互いを愛していく。それが悲劇の始まりだというのに。1942年にヒットした同名のB級スリラーのリメイク。監督は米国人らしくない映画を撮ると当時評判だった小津研究家と噂のポール・シュレーダー。 (tacsas)[投票(2)]