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小山龍介さんのコメント: 更新順

★5三月のライオン(1991/日)ファンタジーは現実との合わせ鏡。破壊、破滅のモチーフを重ね合わせながら描いたファンタジーは、こうも人の心を打つのか。[投票(5)]
★5トカレフ(1994/日)偶然について、この「トカレフ」は、まったく説明をしない。偶然を偶然のままさしだす。それを捉える抑制されたカメラの力強さ。この「偶然」の「宿命」への転化は、阪本監督がこの「抑制」を貫くことで生まれた。[投票(8)]
★5傷だらけの天使(1997/日)阪本が「大阪」のモチーフを放棄したときにすばらしい映画ができあがるのはなぜなんだろう。「トカレフ」しかり。暖かく描いてはいるが、この映画は「帰る先のない不安」が執拗に繰り返される。「大阪」がもたらす「帰る先」としての安心の有無が、良くも悪くも阪本映画の重要な要素になっているのではないか。[投票(2)]
★4月光の囁き(1999/日)青春の暴発エナジーに懐かしさというか、ハラハラしてしまった。主人公達をぬらしつづける水は、暴走をさらに加速させる。車窓から見える森の風景に『女地獄 森は濡れた』の森を垣間見た。[投票(1)]
★4バレット・バレエ(1999/日)なるほど。鉄男における「金属」が個人の内面に掘り当てた暴力だとすれば、ここでの拳銃は彼の内面にはない。拳銃が他人から手に入れる過程は、彼を取り巻く社会の中の関係性を端的に象徴する。[投票(1)]
★4MIDORI(1996/日)うぶなセックス描かせたらいいかんじなんだよね、廣木隆一。不純物のない、真っ白なシーツのような演出は、黒沢清とは確かに同時代なんだけど、別の方向を志向してるよう。[投票]
★1ありがとう(1996/日)脚本・荒井晴彦ってので見たんだけど、演出のミスなんじゃないかなあ。何に寄ることもない、ずっと中途半端な感じのカメラは、対象の衝撃におののく「ゆきゆきて神軍」のものとは当然異質。[投票]
★5グロリア(1980/米)映画の運動性が、スローモーションになった瞬間に、こらえきれずにフィルムからあふれでてくる。運動が作意を超える瞬間。それはもう、カサヴェテスのひとつの到達点デス。[投票(6)]
★5回路(2001/日)ドレミファ娘の血は騒ぐ』の主人公が音楽テープを捨てるシーンの意味が今わかる? 何もかも消えてしまった、終わってしまった後の虚無感をいろどる、質量ゼロの綿帽子。[投票]
★5アンダーグラウンド(1995/独=仏=ハンガリー)すべて過剰なものが、すべて必然的なものだと理解できる。この過剰でもってすら表現できないある種の「過剰性」を、民族紛争に見る。[投票(5)]
★5動くな、死ね、甦れ!(1989/露)鮮烈なカットの連続。なぜそうなのかが分からないまま引き込まれる。[投票(1)]
★5愛のコリーダ(1976/日=仏)戦闘的なクローズアップ。映画表現の枠をはずれるこの表現が力を持つのは、まだそのタブーが生きているから。[投票]
★5女地獄 森は濡れた(1973/日)とにかくおどろいた。オープニングの森の表情。そこにこの映画のすべてが語られる。 [投票(1)]
★5降霊(1999/日)普段怖くないものが怖く見える。雑音のない無音の瞬間にこそ、何かが宿る。[投票]
★5ヤンヤン 夏の想い出(2000/台湾=日)エドワードヤンのつつましさ [review][投票(16)]