[コメント] 三人の名付親(1948/米)
暁の星のいと美しきかな
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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映像の素晴らしさに息を呑む。苛酷な熱砂の中を蜃気楼のように揺らめく、三つの小さな影。しかし、画面からは滲み出るのは、愚かなまでの善良さ、小さき者の素朴な信仰の美しさ、そして消えいりそうな命の僅かな輝き。そんな画面の中では、いかなる奇跡が展開しようとすんなりと受け入れることができる気がする。あと個人的には、母親が亡くなり、窓際のランプの灯が消える時に、幌の外の荒野がフっと灰色に変わるシーンで鳥肌が立った。
正直なところ、苛酷なシーンから一転する大団円めいたラストには戸惑う。というか、イマイチ好きになれない。しかしそれを差し引いても、この映画には得難い美しさがある。喜び、ユーモア、怒りと悲しみ、愚かさ、善良さ、苛酷さ、そしてか弱い命の光・・・あらゆるシーンに滲み出るこれらは、全て映画というフィルターを通して美しく輝いている。
(2004/11/4)
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