[コメント] フィラデルフィア(1993/米)
視線を感ずる映画。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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デンゼル・ワシントン扮する弁護士は暗にエイズに対する(極めて一般的な)偏見を持っている様に描かれる。ゲイも嫌いだといっている。
例えばワシントンの事務所へトム・ハンクスが訪れたシーン。握手を交わしたあとでエイズであると知りワシントンが躊躇し、笑ってその場を濁そうとする。あれは極めて自然なシーンだと思った。
そんな彼が図書館で、過去にそして未だに黒人だというだけで差別されてきた事実を思い出し、毅然とした表情に変わる。
その視線は観客にも向けられたものでもあったような気がする。
話としてはメッセージ性やハンクスの苦悩よりも、法廷ドラマの面白さに重点がいった印象はある。ただしトム・ハンクス、デンゼル・ワシントンをはじめ役者の熱い思いが伝わってきた。そしてエイズというものを広い意味で「差別すること」と捉え、それに真摯に向き合おうとする姿勢を感じた。
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