[コメント] 東京画(1985/独)
ヴェンダース氏は、小津監督の墓碑銘の「無」をはき違えているとみた。
小津映画の世界に愛情を寄せつつも、現在の東京が「虚無」だと言わんばかりに、うつろな風景を失意のうちにかき集める。一方で世の常ならざるものに接して感慨に耽りながらも、常ならざる世界で生きるしかない人々に限りない愛情の眼差しを注いだ小津監督。そうですヴェンダースさん、小津映画の「無」は「無常」なんです。小津監督がもし今生きて映画を撮ってたとしても、そんな「空しい、空しい」なんて映画の中で言わないハズですよ。きっと小津監督なら今の東京の中でさえ、常ならざるものとして変わらぬ愛情を注いで映画を撮っていたと思いますよ。
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