[コメント] ショーン・オブ・ザ・デッド(2004/英)
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「Z」ワードはNG?笑
ついこの間まで英国でヒットを飛ばしてたと思ってた作品が、こんなにも早く日本でDVDリリースされちゃうなんて…こりゃまた謎だ…。日本にもゾンビファンがうじゃうじゃ存在する訳だし、劇場公開したって何も問題無かったでしょう!?
この作品は確かにロメロの『ゾンビ』を筆頭にしたパロディ映画でもありオマージュ映画でもある。しかしながら、この手の設定と舞台で繰り広げてしまうところは完全オリジナルとも言えるのではないか?ロンドンが舞台となると『28日後...』も同様のことが言えるが、この映画の場合、「ぐーたらな一般市民」というキーワードがミックスされてくるのだ。サッカーの本場でもありパブは欠かせない存在だろうし(日本人的な憶測ですみません笑)、何よりも主な舞台は、単なる「住宅地の一角」にすぎないのだ!!これだけでもかなりレベルは高い。しかしこれを笑い飛ばすかのようにパロディとして、コメディとして撮りあげるところに監督や出演者(特に脚本にも携わったサイモン・ペグ)の執念を感じる。
そんな執念が笑いに生かされているシーンが沢山ありすぎて、こっちは笑い疲れてしまったよ…。テレビのただならぬ様子に不信を抱きながらも通常と変わらない生活を送り続けてしまうというアホさを露呈しまくる場面は、本当に面白いし、また作りがうまい。ショーンがお店でコーラとアイスを買うところで、血に足をツルっと滑らせてしまうところなんて最高におかしい。弱点が頭部だと知った彼らがレコードを選別しながら打撃するのベタだけどかなり滑稽。
そう……この映画はベタな笑いの連続。でも傍から見れば滑稽なんだよ。ゾンビっていうのはさ…(この作品は決してゾンビを茶化しているのではない)。そもそも、映画での世界におけるゾンビの存在意義だって不明瞭で、もしかしたらゾンビなんてものは存在していないのかもしれない。いや、おそらくそうなのだろう(だからこそZワードはNG?)。そして、それに対して明確な答えを提示してこないのが正解。
しかしながらコメディな面ばかりが目立つのではない!ゴアシーンなんかはかなり本気。ぐっちゃ〜な内臓もゾンビを演じるエキストラの皆さんも、かなり本気。この映画が成功した一因なのでは?
ラストの展開は賛否が分かれるところだと思うが(個人的にも「そこまでやるか!」と思ったが…笑)、大事な人の生死や友情なんかはゾンビ映画には欠かすことの出来ない存在。これも作り手の愛情でしょ。それでもってあのオチだもん(笑
あ〜面白かった。
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