[コメント] チャイナタウン(1974/米)
オリジナルポスターにある怪しい雰囲気がそのまま映画の中にある。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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雰囲気にいい香りを感じる。サスペンスのストーリーとしてずば抜けた魅力があるわけではないが、映画全体に漂う匂いが魅力的だ。特に、チャイナタウンの夜でのラストシーン。撮影中、ハッピーエンドにするアイデアもあったようだが、そうしなくて正解だった。チャイナタウンという悪に満ちた世界を表現したという以上に、この映画のラストシーンはその混沌とした雰囲気こそがまさに絶品だと思う。名シーンだ。
また、フェイ・ダナウェイの魅力も全開。ジャック・ニコルソンの鼻のガーゼを取り、そこからキスへと流れる一連のシーンでは、そのキスシーンの美しさにも驚嘆。ロマン・ポランスキーはこの映画ではどのシーンにしても地味ながらも素晴らしい雰囲気を作り上げている。彼のカメオ出演は内輪ジョークのようだが、この映画ではその後ニコルソンは鼻にガーゼをつけ続けると考えると、インパクトの強い出演になった。
現代の作りこまれた脚本によるサスペンスのような複雑な展開や驚くどんでん返しはないが、怪しい雰囲気を持つクラシック・フィルム・ノワールとして違った魅力を放つ映画である。
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