[コメント] チェ 28歳の革命(2008/米=仏=スペイン)
乾いた革命。
後半の市街戦が断然よい。ここに描かれる「革命」は、自分が従来抱いていた「革命」のイメージとかなり趣を異にする。陽光を白く反射する建物の壁と道路と、青い空と、ライフルのパン、パンという乾いた軽砲音(時折バズーカが登場するが・・・)に象徴される、カラッとした「革命」。勿論、多くの死者も出てくるし、史実としてのキューバ革命にはドロドロした面もあったには違いないんだろうけど、一つの映像作品として創作された、このイメージが実に面白い。列車転覆シーンはスペクタキュラーだし、壁を木槌で次々と打ち抜きながら敵陣に近付いていく件りも印象的。
後年のニューヨークでの取材と国連演説部分をモノトーンに変えて差し挟む演出は、ソダーバーグお手の物だが、青年司令官姿よりも恰幅を増したモノクロパートの容姿のほうがデル・トロ臭にマッチしていてよい。その点で、2作目に期待が膨らむ。
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