[コメント] パブリック・エネミーズ(2009/米)
複数形のタイトルに大きな意味を込めているんだろう
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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"public"をどう捉えるかだよね。特に捜査で電話局ぐるみで盗聴をしている描写は明らかに現代の愛国者法やエシュロン(あるんでしょ)の隠喩となっているし、そこから察せられるのは本作の中で当時進められたFBIの創成は現代の反テロであり、大義名分はあってもそうした仕組みが理念通りに運用された試しはないのだ。
そうした「正義っぽい」ものの歪みを象徴しているのがあのおデブな捜査官だろう。そしてその対極として最後にビリーに面会したタフな捜査官も描いた。スティーブン・ラング演じるこのシカゴからの助っ人捜査官は途中からベイル演じる局長を凌ぐ存在感になるんだけど、そこは意外な感じがした。普通ならベイルが演じている役に活躍の場を与えるはずだからね。おそらくこれは事実でもそういうことがあったんじゃないかな。なんにせよ、ベイルもラングも凄く良かった。
この作品ではデリンジャー一味だけじゃなく、彼ら古いタイプの強盗団を疎ましく思う他のギャングも、行き過ぎた捜査をするFBIも、カネで汚れた政治家や警察も“敵”なんだと感じた。
そしてやはりマン作品のドンパチは最高だよ。隠れた立木の裏にショットガンが打ち込まれるときの音がヤバい。
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