映画としてとても見事な映像表現は沢山あった。花火を見上げるシーンなんかはゾクッとしたぐらい。社会の片隅で小さく生きる人達への愛情が沢山込められていた。

私は多分、いや間違いなく世間側の人間であり、このような家族に対し拒否感というか、嫌悪感というか、こうしかできないとわかっていてもこれら社会の秩序を乱す行為を受け入れることができない。恐らく身近にいたら正そうともせずに排除をしようとするだろう。（柄本明にはなれない。）この映画を観て改めて自分の人間性を認識した、そして大いに悩みます。（冷たいよねー。）

それよりも、（こりゃまた失礼な話しではあるが）樹木希林という至宝を後数年で失うのかと思うと大変残念です。彼女には映画の中においてではあるが人生というものを色々と学ばせてもらっている気がします。