★5 | モノクロの精緻なショット分解が60年代欧州名画を彷彿とさせる一方パノラミックな民衆弾圧描写の剛腕。老齢コンチャロフスキーの言わずに死ねぬの執念が結実。民衆視線を排した体制側2人の捜索行脚はアイロニカルな視座を付与。父親の過去述懐も戦慄。 (けにろん) | [投票(2)] |
★4 | 娘の事があっても尚…、と思うかも知れない。しかしリューダ(ユリア=ヴィソツカヤ)にとっては出来の悪い「不肖の娘」なのだ。それでも彼女は母なのだ。彼女自身はブレていない。☆3.9点。 [review] (死ぬまでシネマ) | [投票(1)] |
★3 | まるで当時の記録フィルムであるかのようだった。事なかれ主義の行きつく先が過激な武力鎮圧だったという強烈な皮肉を筆頭に、旧ソ連の悪弊を突き放したように描いた辛らつな映画だと思う。 [review] (シーチキン) | [投票(2)] |
★4 | 権威主義の内側に組み込まれた者は主体性なき優等生に成り下がる。そのことに気づくのに市民が払う代償の大きさ。それを目の当たりにする実直な党下級職員の失意の深さ。「大丈夫。これから良くなるから・・・」そうつぶやく彼女に微塵の悪意もないのがまた悲しい。 [review] (ぽんしゅう) | [投票(2)] |