[コメント] 告発の行方(1988/米)
『告発の行方』を福祉的視点で見ると....。
私はキャサリンがサラに専門家としてどう関わったかという点が興味深かった。 当初サラが「(被告たちを)ブタ箱に入れてやって」と言ったが、彼女の本心はその発言の裏にある、自身の女性としての尊厳を回復したいという、さらに奥深いものだった。
いくら他人から見てアバズレっぽく見える人だとしても、大勢の男たちの前で辱められて、傷つかないなんてことはない。それにどんな人間だって、事故の尊厳を傷つけられて言いということは絶対ない。
キャサリンは最初、裁判の取引や上司たちとの軋轢などで結局、サラが言った表面的なことだけを鵜呑みにしたかのような結論に持っていった。しかしサラに関わって行くにつれて彼女が本当に望んでいることに気づき、ギャラリーの男たちを告発することを考えつく。
ここではキャサリンは検事補という仕事だったが、私の仕事(精神病院でソーシャルワーカーをしています)でも当然のようにアル中、ヤク中の患者さんが来るし、相談に乗ることもある。そんな人たちが、尊厳を傷つけられるようなことに遭遇し、彼らからSOSを受け取った時に、彼らが納得できる対応ができるように、彼らの本心に敏感にならなければならない、そう感じた。
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