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[コメント] 告発の行方(1988/米)

サラがサラであったからこそ、この映画には価値があると思う。
tredair

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







被害者がいかにも同情されにくいキャラだからこそ、証言台に立つ青年の逡巡と、それでもの最終的な正義が際立つのではないだろうか。

もしもサラが「あんなによい子が…。」という品行方正タイプだったとしたら、本来は対象がどんな人物であれ関係のないはずの「レイプという行為そのもの」についての罪を糾弾する力が弱まってしまう。

問題はレイプそのもの。対象は誰であれその罪は同じ。被害者がどんな人物であろうとそれは一切関係ない。

そしてそれを訴えるためには、確かにあざとい部分もあるが「被害者=サラ」である必然性があったように思える。彼女が誰からも愛されるタイプの女性であれば、この映画の最も訴えるべき部分は他の感情に流され成立しなかっただろうから。

そのためにも、サラはあえて、あのような人物像に設定されていたのではないだろうか。と私は考える。

*個人的には、きちんと自活してて音楽が大好きで裁判だって辞さない明確な意志を持つ彼女は、かなり好きなタイプです。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (14 人)新人王赤星 kiona[*] G31[*] まま m にゃんこ[*] Walden[*] Madoka[*] あさのしんじ[*] アリ探し[*] KADAGIO[*] muffler&silencer[消音装置] french_toast ボイス母

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