[コメント] 獅子座(1959/仏)
遊歩者の眼で視られる、生活の場としての都市。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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落ちぶれていくかわいそうなヒーロー ピエールとともに、映像はパリの街角をとらえていく。 いちゃつくカップル、友人どおし、子供たち、 浮浪者たち、といって人間から、人間がつくりだす様々な ごみまで。石垣のざらざらした様子まで。
われらがヒーロー。無精ひげ、先のわれたくつ、よごれたスーツ。 うだるような暑さ、空腹といった状況で、街の意味が微妙にかわって くるのだけれども、視るがわにもそれが伝わる。というより、 そんな彼をみることで、わたしたちが遊歩者となるのだ。
遊歩者(フラヌール)という言葉をおもわず、おもう。 映画には、様々な物語をうみだすとともに、その物語の 境界をいききする眼差しが潜在的にあるのだ、とおもう。 一瞬、カメラが都市全体をうつしだして、異国へと向かうのだが、 その瞬間、パリが幻想の都のような気分になった。 そこにこの作品の力があるのだろう。
そういや、いつか金沢に旅行にいったときの一番の想い出は すごい暑さだった。どんな美しい風景より、それがつよく 印象にのこった。
これほどパリを感じさせる映画はない、と思う。
(評価:)
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