[コメント] イージー・ライダー(1969/米)
僕らの自由を 僕らの青春を 大げさに言うのならば きっとそういうことなんだろう
かつて映画は南部から西部へと向かったものだが、ワイアットとビリーという西部劇のヒーローの名を語る2人は皮ジャンを着、バイクにまたがり、爆音で馬をビビらせつつ西部から南部へと向かう。流れる音楽はあの時代のロック。今でこそ聴きなれた彼らの音楽だが、これだけのメンツが2人の同胞に協力を惜しまなかったという背景もすごい。
もともと製作者と監督という立場だった彼らが主役の2人を演じたのも制作費を抑えるためだったというのは有名な話だし、先にオファーされた俳優が出演料が安すぎるのを理由に断ったからニコルソン(この怪演で一気にブレイクした)にその役が回ってきたというのも単なる偶然にしては話が出来すぎているが、傑作・駄作というレベルを超えて歴史にその名を刻む作品というものには、そういったエピソードはつきものだ。そのような意味では、この作品は生まれるべくして生まれる運命にあったということなのだろう。
確かに演出スタイルは未熟だし、歴史というものを超えて古さを感じさせるところもあるが、それらも全て「時代」というものを切り取ったうえでの対価なのだと考えると、それ以上この作品に言うべきことはない。
最後にただひとつだけ言わせてもらうとすれば、この作品を「カッコイイ!!」と思えた自分が嬉しい。それだけだ。
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