[コメント] ミツバチのささやき(1972/スペイン)
「イサベル…なぜ 怪物はあの子を殺したの? なぜ 怪物も殺されたの?」…オイラの胸は張り裂け申した。
現実世界の人間よりも、空想世界の怪獣が友達だった少年時代。スクリーンのなかで死んでいく彼らを目の当たりにしながら、幾度も繰り返した自問自答だった。
時間は誰にも等しく流れる。子供がスクリーンを夢中で見つめている時、大人は日課を終えた脱力感のなか、その映画館を眺める。聞こえてくるのは、囁きだけ…。
現実にまみれた今の自分、それでも、あの暗闇はいまだに鮮明に甦る。懐かしくて、優しい。…そして、僕も一個の怪獣だった。
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