[コメント] 遠い空の向こうに(1999/米)
映画冒頭のテロップ「これは真実の物語である」でガツーンやられる。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
結果、4人組の主人公以外の描き方がおざなりとか、主人公(に・が)好意を寄せる女の子の話がおかしいとか、えこひいきする先生の存在とか、先が読めるとか、これら通常なら欠点になりえる物が、全部実話なんだから細部が欠けてるリアリティに逆転換されて、主人公に異常な感情移入をしてしまって、最後は映画館で、横のオバサンに気味悪るがられるほど号泣。だって、普通の見方なら「おい!クリス・クーパー、主人公を助けてやれよ」あるいは「クリス・クーパーの気持ちも分かる」なのに「この頑固親父〜!、なんでわかってくれないんだ!」とか思ってしまった時点で制作者に完敗。嫌いなプロジェクトXで感動する人間の心理とはこういうものなのか・・・。
で、後日原作を読む機会があって、父親とは最後まで仲違いを続けたとか、結局、奨学金は出なくて全員自力で(つまり親父の金で)進学したって、オイオイ、感動を返してくれ〜。
実話前提の物語の素晴らしさ(苦境からの努力そして成就という原始的なファンタジーがここにはある)と冷静に見た時に映画としての欠点がせめぎ合っても、鑑賞時に感動したのは事実。それに、閉鎖的な炭坑の町の描き方・撮影、オランダ人採掘士のサブエピソード、音楽の素晴らしさ。ええい、この点数で行きます。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (8 人) | [*] [*] [*] [*] [*] [*] [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。