[コメント] 大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン(1966/日)
大映怪獣にサイエンスを求めてはいけない。あくまで美しいグロテスクを愉しむファンタジーとして味わうべきなのだ。
バルゴンという怪獣、まともに考えると矛盾だらけである。水だらけの惑星の熱帯雨林地帯に生まれ、血液すら流れているのに水が弱点である。光を好む筈なのに夜に光る宝石を透かした光しか相手にしない。
だが、そんなことは実は問題ではないのだ。ぬめぬめと生理的嫌悪感を誘う、卓越したバルゴンのデザインを見よ。その化け物が美しい虹を放ち、世にも稀なる宝石をこよなく好む。バルゴンの耽美趣味はガマクジラと真珠の物語の延長線上にある。紫の血と前後に開く瞼を見ても、彼はトカゲのようで実はこの世の生物ではない。その異形をこそ愉しもうではないか。
蛇足。ガメラはもう生き残っていても誰も気にしないみたいだね。(笑)
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