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[コメント] 初恋のきた道(2000/中国)

ベタで古典的で、わざとらしい恋愛モノ。でも、感動できたね。
Walden

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







「すれ違っただけであんなに嬉しそうな後ろ姿になるんだなあ」とか、「安そうなクリップそんなに一生懸命に探すんか」とか、「今ならそっこーでごみ箱行ってるよなあ、あの茶わん」とか、思っているうちに、いろいろ考えた。

小さな村で予想外の人に「出会える」希少性、貨幣に還元されえない「贈り物」、とって貰えるかも確認できんのに頑張った毎日のお弁当作りに込められた「思い」など、これらはみな、なにもかもが「すぐ」でなけば我慢できないスピードの時代に住む「即物的現代人」にとっては、珍しいものに写り、同時に「何か」を思い出させる。

多分、もっとも大事だった思うのは、すぐには近寄ることができないという社会的な距離と、「歩いて通った」という物質的な距離。

あの「視線」は、時間の流れや空間的な距離、社会的に見た「自分の将来の可能性」といったものが全て我々とは違う空間でこそ映えた。

もちろん、チャン・ツィイーという女優さんの魅力があってこそ(特に強力な目の表情)なんだろうけど。

(評価:★5)

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