[コメント] 恋のエチュード(1971/仏)
実に実にしっとりとした、それでいて堂々たる演出。三人が兄妹のような時の自転車のシーンの幸福感!いい。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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トリュフォーのパニックシーンは性急過ぎる演出で僕には駄目だ。それに対し、しっとりとしたシーンでは、素晴らしい柔らかなフィルムの手触りを感じさせる。ここで言うパニックシーンとは、冒頭の足を怪我するシーン、ミュリエルがテニス中に倒れるシーンの夕陽のカットバック(リバースショット)等々。『アデルの恋の物語』の悪夢も同様。
イギリスの切り立った海岸に立つ屋敷のロケーションだけで、この映画は殆ど成功したようなもの。しかし、それにしても斜面の描写が素晴らしい。蒸気機関車と馬車の併走や自転車など、乗り物を見事に使いこなしている部分も良い。やっぱり、映画の中で自転車は常に幸福の記号。三人が兄妹のような時の自転車のシーンの幸福感!いい。
ただし、これをもってしても、『夜霧の恋人たち』の方が好きだが。
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