[コメント] ランボー(1982/米)
怪獣の涙。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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何も事件が起こったわけじゃない。ただ警察に因縁つけられたっていうだけのことが、ここまでの大騒ぎに発展していく、っていうプロットを考えた人って天才だと思う。まあ、騒ぎに発展させていくところに少々強引さはあるが。それにしても「お前何か面倒起こしそうだからここを出て行け」っていうのから、町をめちゃくちゃに破壊されるまでに至る大暴動になっていったという筋は凄い。
「畜生、俺の町をこんなにしやがって!」という保安官の半泣きの台詞がいい。保安官にしてみれば、自分の町を守るためよかれと思ってしたことから始まっているわけで、彼にとってみればまさにランボーは怪獣だ。そう、怪獣。やがて怪獣の生みの親が現れて怪獣を説得する。「もう、充分だろう。さあ、一緒に帰るんだ」と。そして瓦礫の中で「俺の仲間はどこに行った?俺はどこに帰るんだ」という怪獣の慟哭が漏れるのだ。人々の欲望から生み出された異形の者の苦しみを描いて素晴らしい。
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