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[コメント] フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ(1966/日)

二匹の会話を想像してみました→
空イグアナ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







山で昼寝をするガイラ。そこへサンダ登場。ガイラの傍らに、人間の残骸を発見。

サンダ「おまえ、また人間を襲ったな!」 ガイラ「しかたねえだろ、腹が減るんだから。」 サンダ「何度言ったらわかるんだ!人間を襲っている限り、俺たちは人間とは共存できないんだよ!」 ガイラ「だから飢え死にしろってのか?人間以外の動植物なんか、まずくて食ってられるか!」

史上最大の兄弟ゲンカである。しかしこれは、酒場で酔っ払った2人がケンカを始めたのを、ヤジ馬(観客)が「いいぞ!もっとやれ!」などとプロレス気分ではやし立てている映画ではない。戦争映画で、兄弟が食糧を奪い合ってケンカを始めても、プロレス気分で見ることはできないのと同じだ。「当時の子供はこれくらいひもじい思いをしたのだ。」と戦争の悲惨さを訴える映画になるのと同様、この映画も重苦しい雰囲気を持っている。

もっと適切にたとえるなら、戦争ではなく、差別を描いた映画といったところか。差別を受ける兄弟。兄は周りから理解されたいと思っているのを、弟は諦めて荒れ狂った生活を続ける。そんな映画を見る気分だ。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (4 人)チー[*] 水那岐[*] 荒馬大介[*] ジョー・チップ

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