面白かったねえ。マーラーのアダージェットにはびっくり。『ベニスに死す』をこれほど冒涜した見事な映画は見たことありません。映画だからこそ面白い、多くの観客と一緒に笑えるから面白い。映画なんてそういうもんです。そうでなくちゃいけないよね。

人のつながりが現代的で淡白、感情が表面的で薄っぺらイ、この監督はそういうヤング層を良く理解してよく描いていますね。映画は消化されることもある。芸術的であることもある、でも映画が映画である以上なんでもアリという発想だってあってもよい。素直にひきつけられる映画でした。