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[コメント] GO(2001/日)

叫びたい・・・、フツーじゃねーかよっ!!!!!

この作品の内容については、他の方がほとんど言ってくださっているので、特に改めて言うことはありません。影響されやすい私が、帰り道で目つきが窪塚になってしまっていたことくらいです。

作品外的なことでちょっと言いたいことに関する駄文。娯楽映画万歳!って人は気分を害されるおそれがありますので、服用は避けてください。

この作品や『ウォーターボーイズ』が人気があるのはよく分かります。そりゃ興行収益はウハウハでしょう。でも、これらの作品を撮っている監督たちは、本当にこういった作品を撮りたいのでしょうか?矢口史靖なんて明らかに自分のアクを消して『ウォーターボーイズ』撮ってるし、この作品も行定の芸風じゃないじゃないですか。それにこれらの作品で邦画のレベルがあがったなどと言われてますが、何を基準に言っているのでしょう?海外の作品ですよね。じゃ、これらの作品は世界で通じるかって言うと<絶対無理>では。アメリカのランク上位の作品で日本劇場公開されない作品が結構ありますがそれと同レベル。要は、マーケティングして受ける映画作ってるだけではないでしょうか。確かに息抜きとしてそれらは必要だし、凡才に作れるものでもありません。でも、みなさんの良い映画の基準は何ですか。娯楽ならテレビでも十分では?テレビと映画の違いの一つとして、テレビは「浅く広く」、映画は「狭く深く」だと思います。狭いからこそ公共の電波ではなく、単館で上映され、わざわざ足を運んで観るのでは?だからこそ深いのでは?上記の作品は、単にテレビより時間をかけて作られているというだけでは?

一番気にしてるのは、監督の個性が消されていくことです。テレビドラマなんてほとんど演出家の名前なんて気にしませんよね(堤幸彦とかくらい)。映画において個性は重要な要素です。断言します。みんなありきたりな映画は興味ないでしょ(少なくとも私は『寅さん』や『釣り馬鹿』は映画と思ってない)。そして、作品の個性は監督の個性です(脚本家ではなく)。さらに今、監督の個性は無視され、「売れればいい」的になってます。これが邦画のレベルアップかぁ?この方向で日本映画界が進んでいくのなら、ヨーロッパに移住します(笑。

映画は一種の芸術的表現です。もし映画が単なる娯楽の道具でしかないなら、映画の未来はないでしょう。

映画に限らず、あらゆるもの、特に表現は常に変化し続けなければならない。常に新しい刺激をもたらさなければならない。それゆえステレオタイプは避けなければならない。平均化は避けなければならない。常に異端を生み出し、抵抗を受けるものであるべきだと思います。

上記のような娯楽的作品を全否定する意志はもちろんありません。それなりに面白いし。でも、こういった映画が受けると拝金主義者どもが同じようなネタで攻めてきて、個性的な監督の貴重な才能をつぶしやしないかと心配なのです。

なんか言ってることが分からなくなってきたけど、まあ「いろんな映画が見れるといいなぁ」ってことです。

※追記

くだらない実験映画のせいで<芸術>という言葉が毛嫌いされているのが残念です。

(評価:★3)

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