大長編小説を上手にまとめた（らしい）。で、3時間もの長大作。

今更ながらですが、3時間楽しまさせてくれたと思ったら、完結してない！これって、上手にまとめた事になってないんじゃないか？

多くの熱狂的ファンからのお叱りを受けるかも知れないが、原作を未読の私の素直な感想は、「映画ファンよりも原作ファンに向けたプレゼント」だったのだろうかと・・・

冷静に冷静に、そして多少の皮肉を込めてストーリーを反芻すると、仲間と旅をする内に戦う勇気が湧き、友情も芽生え初める（？）。・・・・・原作未読の者が冷静に見ると、驚くなかれたったこれだけの内容であった。しかも完結してないし・・

原作に魅了されたファンにとっては脳内でイメージしていた世界が素晴らしい映像で視覚化されたのだから素晴らしいプレゼントには違いない。

子供の頃、恐竜の図鑑を手にして太古の世界を空想していた。それがスピルバーグによって迫真の映像で視覚化された作品を見た時は驚喜したものだった。あれは恐竜ファン・怪獣ファンにとってはとてつもないプレゼントだった。

この作品、冷静に見て、完成されていません。

物語の序章を延々と語っただけで、もしくはファンの夢の映像を提供しただけなのに、高評価を受けている稀有な例なんじゃないだろうか。

3時間という長い上映時間は構わない。ならばいっそのこと、何故3部作9時間を1本の作品として提供しなかったのか？原作は長大だ、上映時間が9時間となってもファンは文句を言うまい。こういう中途半端な作品を世に出して、「原作を上手にまとめた」だのとは言ってはいけない。金を取って「1本の作品」を見せるからには、序章だけという中途半端な事はやって欲しくない。

原作を未読な者でも「上映時間内」は楽しませてくれるというのが映画でしょう。まっ、予備知識無しで三部作ってのを知らなかった私が悪いんだけどね・・・でもまぁ良心的なら、1800円払ったならアトの2作分の無料チケットぐらいは付けとくべきだろっ？

「見てから読むか？読んでから見るか？」なんて名コピーがあったけど、その角川映画ですら「上映時間内」はちゃんと楽しまさせてもらってましたよ。