[コメント] 蒲田行進曲(1982/日)
男女の愛は様々な変化を経て育まれてゆくものだが、男と男の愛はお互いに変わってゆかないのが絶対条件だ。仁義なき男の関係を描きつづけた深作監督、そのあたりはきちんと踏まえていらっしゃった。
う〜ぉおとこ〜ごこ〜ろにぃ、うぉとこが〜、ほれぇてぇえええええ〜♪
ストーリーは熟知しつつも、まともに観たのはこれが初めての俺でありました。
ヤスが一世一代の大見せ場に臨むのも、はらみ女を女房に迎えるのも全て銀ちゃんのため。「アニキ」と「子分」の関係はひっくり返ったとき全てが終わる。階段落ちにあたって、ヤスは銀ちゃんにタバコの火をつけさせ、煙を銀ちゃんの顔に吐き出す。思わずヤスを突き飛ばす銀ちゃんに、「それでこそ銀ちゃんだ」と笑いかけるヤス。それでこそ男の世界だ、とうなずくことしきり。つかこうへいの原作は読んではいないが、男と男の固く結ばれた関係を撮らせたらやはり深作監督だな、と思う。いや、ホモの問題ではないのだ。俺にもよく説明はできないが、男同士には時として決して崩されることのない絆が結ばれることがあるのだよ。
というわけで松坂慶子は話に添えられた花だ、と断言するのであります。
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