[コメント] ハッシュ!(2001/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
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今のオレが「大人」であるかどうかは判断する人の大人度による。この主人公達3人は年齢的には「いい大人」ではあるが、この3人の親世代(彼らの10歳上ぐらいも含まれるか…)からみれば、まだまだヒヨッ子の子供なのだ。その子供がナンだか電波なんだか、男+女+男で共同生活、しかも男同士が恋人で、子供を3人で面倒みよう!と理解不能な事を言うわけだから、貧血起こして倒れるのもわからんではない。
20代後半から30代前半の10年間って、一般的に最も自由な年代なわけで、最も自立した子供な世代だ(自分含む)。この世代からちょっとだけ歳をとると、一気に将来が見えて来ちゃって落ち着いちゃうから人生不思議だ。なんか枯れた発言だなー自分。しかし、この彼らの「なんとかなるさ」的行動は人生に対して前向きに行こう!っていう決意というより、「先の事は判らない。けど、今を楽しもう!」って、単なる「臭い物には蓋をしろ」的考えだよ。将来を考えると不安だから深く考えずに寄り合って生きる、みたいな。
オレ的には、この「なんとかなるさ」で生きていこうとする3人の事もそのうち「(普通の大人として)なんとかなるさ」と思うんだが、いいかげん歳をとった本物の大人にはそんな余裕をくれるヒマはない。なんたって自分の人生が「なんとかなりそうもない」事が判ってるからだ。「どうせ上手く行くわけない!」と判ってるんなら、そこは大人の大きな心で、「まあ、やってみたまへー。まだ若いんだから。」と放り投げるが吉であろう。心配顔して文句を言うのは若さへの羨ましさも多分に含まれてるな。あるいは、あくまで子供として見てるかのどっちかだ。
間違った見方をすれば(と、自分で言うのもナンだが)、いい大人の誰もが経験してきた経済的にも精神的にも自由だった時代へのノスタルジー&まさに若い世代への「人生なんとかなるさ」応援を狙った映画。甘い!逆にオレは言いたい。「人生なんともならん」だから好きに生きよ。さすれば「これじゃイカン!」と目覚めるはずだ。←映画にはなれない
- 話はかわるが -
我が家でも数年前、親世代から見たらぶっ飛ぶような(というか、ぶっ飛んだ)生活形態への移行をしようとして、結果、断念した事がある。
簡単な話、当時、結婚してないうちら夫婦+兄+友達(男)の4人で一軒家を借りようとしたのだ。4人とも、社会人で、それぞれがアパートの賃貸。4人の家賃(実は5箇所分)や光熱費等々(銭湯含む)を合わせると、充分に家1軒借りられる。いや、むしろ格安だ、と。結果、借りるのに保証人が親じゃないとマズイとか、何で友達も一緒なんだ?とか、何か危険な団体なのか?とか、あーだこーだとうるさくって、余りに面倒になって止めちゃったわけだが、うちの奥さんの親には泣かれました(笑)。あと、うちの親には笑われました(泣)。今になって考えると、もし一緒に住んだとしても何年もったかなー、まして、その崩壊したあとの生活はそれぞれがどうなったんだろうなーなんて思うわけです。でも、当時「これは画期的な生活様式だ!」とか思って、確かに「なるようになるさ!」を合言葉に共同生活への模索をしていたわけですよ。結婚する予定もないまま、不動産屋に「ええ!結婚するんで」なんてウソまでついて。
オレの結論としては、オレが大いに稼いで(宝くじ含)、なるべく人口が少なくて都市圏に近い所(狙いは相模湖か上野原だな)に巨大な家を一軒建てて、ど真ん中に音楽スタジオ置いて、その横にはミニボウリング場を置いて、さらにミニシアターに、パチンコゲームの部屋とテレビゲームの部屋を作って、更に裏山を切り取ってゴルフコースを36ホールぐらい完成させて、テニスコートも作って、プールはいいや。泳げないし。で、みんなで住んで、うちの子供(予定)をみんなで育ててくれよ、と。スポイトは禁止。
まだまだ子供さ、イェーイ!
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