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[コメント] I am Sam アイ・アム・サム(2001/米)

その当時、あまり好きではなかった『カーラの結婚宣言』。あの映画の意味を今になって気づかされた。ジンワリさせるところ満載なのに、今は「親子愛」より「障害者と自分」「家族と自分」について考えている。
プロキオン14

実際、自分の周りでも時々、知的障害者の方を見かける。その際、公的にも「腫れ物にさわるように」、私的には「なるべく係わり合いをもたないように」してはいなかっただろうか。サムもカーラも周囲にはやさしい人々が支えていた。これは映画の中だからなのか、それとも日米の意識の違いなのか。(カーラの母は、娘を愛してはいたが、恥じていた)。

実際にかかわると、きれい事ではすまない。わたしの姉は今も病院に入っている。もう15年以上になる。父の死後、姉のことは兄にまかせっきりで、もう何年も面会に行っていないし、費用だって兄が全部負担している。姉から電話がかかってくるときは、留守電にして、いないふりをする。留守電に切り替わったことも判らず話しまくる姉。いったい私はこの年月の間、何度姉のことを思い遣ったことがあっただろうか。兄の苦労を気遣ったことがあったのだろう。実際に自分ひとりのことで精一杯で、自分には兄弟を思いやる「愛」がない。「くさいもの」にふたをしたっきり、全然気にかけてない。なんで、この映画でジワジワ感動してたのに、こんな自己嫌悪になってしまったんだろう。仕方ないか、あたりまえか、自分はそれでも人間か。きれい事にしかならないけど。

(評価:★4)

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