なんだかんだあって最後は恋人が生きてることになってハッピーエンド、という最悪の結末を予想していたので、逆に結構楽しめました。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　タイムマシンのデザインはいいと思った。しかしあのピストン、計器を破壊すると蒸気がプシューっと・・・動力は蒸気機関なのか？　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ジョージ・パル版に対するオマージュはいいけど、CGのシーンは性急な感じでいまいち楽しめない。今回は過去へ戻ることもあるのだから、外を歩いている人々がみんな後退しているとか、逆回りの世界を描いてもいいんじゃないか？映画もTVもある現代人ならともかく、１９世紀の人間にとって激変する風景を見るのは大変なショックに違いない（この辺、旧作はよく描けている）。今回のCGは相当金がかかっているらしいが、やはり演出が問題だ。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　エロイが他人の不幸に無関心というのは怖い話なのだが、伝わらず。ただ単に臆病なだけにしか見えない。長い年月の間に、彼らは自ら「家畜」の地位に安住してしまっているのだが。ジェレミー・アイアンズもいいこと言ってるんだが、説明の域を出ない。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　結末の出来は、前作の趣旨を汲み取っていて良い。もともとこの話にタイムパラドックスなど関係がなく、ただ単に８０万年後の世界はどうなっているのか？という話なので、力量もないのに余計なことをして馬脚を現した、という気がする。