[コメント] 至福のとき(2001/中国)
届かない。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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嫌な感じの登場人物たちはいい思いをするのに対し、幸せになって欲しいと願う人たちは恵まれない現状維持だったり、何かを失ったりしている。
たどりつけない・届かないものが多すぎる彼らだというのに、ウー・インからの声も、チャオによる偽手紙の言葉も、伝えたかったメッセージさえお互いに届かないまま。相当残酷だ。工場跡に作られた按摩室の天井も高く、長い棒を使っても届かない。
物語の結末はシビアだっていうのに記憶に残っているのは感動的なシーン。ウー・インも、優しく楽しかった記憶だけを思い出すのだろうか。……こんなふうなつくりに仕上げることができる監督チャン・イーモウは、悔しいけれど、本当に、くえない。
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