[コメント] キル・ビル(2003/米=日)
「笑い」から「脱力」を経て、やるせなさ120%。
笑い→脱力→笑い→脱力・・・。
こんなはずでわ。 場内では笑い声を上げて楽しんでいる人もいたが、とてもそんな気分になれず、笑い声を聴くたびにゆーうつな気分に。(自分もけっこう笑ったが)
いつものタランティーノぽさは最初の10分くらいで、千葉ちゃんとの絡みあたりから場面転換の歯切れが悪くなり、音楽の使い方もB以下なベタベタぶりに突入。
権八チックな青葉屋バトルでもメリハリのない闘いが延々と続く。 ダラダラアクションは、タランティーノの持ち味であるスピーディに話が転がる展開の妙を殺していると思う。 ブラザー・ロドリゲスの「フロム・ダスク〜〜」でのゾンビバトルもダメだったし、僕はこういう群集の闘いは凄みが感じられず好きになれない。
大きな魅力だった粋なセリフまわしは、脱力しまくりのヘンな日本語にとってかわり、ますます気分はゆーうつ。
先に見に行った同僚から「オタク野郎のいいとこ取りパクリ大会」と言われたが、本人のセンスは必ず反映されるわけだから、その点では信じて疑わなかったが、これはそもそもいいところ自体が無いぞ。 だいいち「オタク野郎」ならこんなおおざっぱなセンスは許されん。
音楽も、RZAの名前を見て、「ゴーストドッグ」のようなサムライヒップホップ(?)を期待したが、どこが彼の仕事なのかよーわからん。
長尺ものを二つに切ったのが影響してるんだろうか?これじゃ続編もあまり期待できないが、顔を見せなかったデビッド・キャラダインの怪演ぶりに救いを求めたい。
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