[コメント] ミスティック・リバー(2003/米)
この作品はイラク戦争と同じだ。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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ショーン(ケビン・ベーコン)は、ジミーがデイブ(ティム・ロビンス)を殺害したのが解っていながらも見逃す。そしてジミー(ショーン・ペン)はセレステに毎月の500ドルの送金を送って贖罪するだけで、多分検挙はされないまま終わる。
そもそも事の発端はコンクリートにいたずら書きを始めたのはジミーだ。そして事の終わりは妻アナベスの「パパは王様なの」という言葉。ジミーは絶対正義であって、それが勘違いによる過ちであってもブッシュの様に支持されるのだろう。画面の随所に現れる星条旗が証明するように正に今のアメリカをメタファーにした作品だ。
川の流れのようなパレードは、人々の様々な思いを呑み込んでいく。そのパレードの両岸には、ショーンに向かって発砲の構えをするジミー、子供にすがるセレステ、拍手するアナベスが居る。そして誰もが清々しい顔をしている。ジミーにとってはデイブの罪を洗い清めてやるミスティックリバーであり、自分の秘密と謎を覆い隠す川である。そしてアメリカの正義という名のミスティック・リバーの流れはこれからも止まることはない。
何らかの暗喩がある内容なのだが、1作ずつ遺作に近づいているはずなのにイーストウッドからのメッセージはどうにも釈然としない。
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